「思ったように出力されない」「もっと良くしたい」という疑問を解消し、AIの判断精度を高めるための「普遍的なノウハウ」を提供します。
HERPが提供しているプロンプト集も是非参考にしてください。
AIは強力なアシスタントですが、必ずしも万能ではありません。得意なことと苦手なことを理解し、AIが最も力を発揮できる「指示」を出すことが活用成功の鍵です。
AIは「曖昧な評価」が苦手ですが、「具体的なタスク(照合、抜き出し)」は得意です。
AIは時間のかかる面倒なテキスト作業を瞬時に実行するのが得意です。応募書類や面接の書き起こしなど、膨大な情報を「指示通りに」処理させ、まずは「採用業務が楽になる」体験を実感してください。
照合: 求人票の要件と応募書類の内容を突き合わせる
抜き出し: 面接の書き起こしから、特定のキーワードや発言をリストアップする
要約: 長い議事録や評価コメントを短くまとめる
文面作成: 評価コメントに基づき、エージェントへの連絡文面などを作成する
AIは「空気を読む」ことや「指示を察する」ことは苦手です。もし回答が期待と異なる場合、それはAIが「何をすべきか迷っている」サインかもしれません。指示が曖昧でないか確認してみましょう。
曖昧な評価:
「この候補者はどうですか?」コンテキスト(文脈)の無い質問:
「マネジメント経験についてまとめて」(どの求人票/どの候補者か不明)存在しない情報の出力:
「応募書類に書かれていない前職の年収を推測して」
AIへの指示が曖昧だと、期待した答えは返ってきません。
失敗例 (Before):
この候補者はどうですか?
改善例 (After):
候補者の応募書類と求人票の「必須スキル」を照合し、必須スキルと合致する職務経歴を箇条書きで抜き出してください。
Web検索について: HERP AIリクルーターはインターネット検索には対応しておりません(開発検討中)
良いプロンプトには「型」があります。以下の5つの要素(※AIリクルーターでは4つ)を意識することで、AIは格段に賢く動作します。
重要な指示(基本の5要素):
①役割(Role)
※AIリクルーターでは
「あなたは優秀な採用アシスタントです」といった役割設定は不要です。AIリクルーターは機能ごとに最適な役割が内部設定されているため、ユーザーが指定する必要はありません。※別の人格として相談をしたい場合は、役割を与えてください。
② 指示(何を):
〜を要約して③ 基準(何を基に):
求人票と面接書き起こしを基に④ 手順(どうやって):
基準と合致する発言を抽出し⑤ 形式(どう出すか):
箇条書きで出力して
より高度なプロンプト設計については、Anthropic社のClaudeプロンプトエンジニアリングのベストプラクティスなど、AIモデル提供元の公式ドキュメントも参考にしてください。
AIは「すごい」「クリティカルだ」といった感覚的・抽象的な基準を判断するのが苦手です。
AIに正確な判断をさせるには、基準を「AIがテキストから発見できる、客観的な事実」に書き換えることが最も重要です。
AIの判断精度は、指示する「基準」の具体性で決まります。 AIに「思考力が高いか」のような抽象的な評価をさせようとすると、期待通りの答えが返ってこないことがあります。
AIの精度を劇的に上げるには、2つのステップを踏むことが最も重要です。
タスクの具体化: AIが苦手な「抽象的な評価」を、AIが得意な「具体的なタスク(抜き出し、要約など)」に変換します。
見本(Example)の提示: AIが探すべき「客観的な事実(発言やエピソード)」の具体的な"見本"をプロンプト内で提示します。
まずは、AIが苦手とする「抽象的な評価指示」を、AIが得意とする「具体的なタスク指示」に変換する例を見てみましょう。
評価したい項目例 | AIが苦手な指示(抽象的) | AIが得意な指示(具体的) |
|---|---|---|
思考力 | 物事を深く考えているか教えて | 物事を構造化(分解)して説明している箇所を抜き出して |
主体性 | 主体性があるか評価して | 指示される前に、自ら課題を見つけて行動したエピソードを抜き出して |
協調性 | チームワークを重視しているか教えて | 自分の役割だけでなく、チーム全体のために行動した(例:他メンバーをサポートした)エピソードを抜き出して |
ステップ1の「具体的なタスク指示」だけでもAIは動きますが、「探してほしい発言の"見本"」を提示することで、AIは何を探すべきかを正確に理解し、精度が劇的に向上します。
プロンプト作成のヒント:XMLタグの活用
AIに「指示」「見本」「出力箇所」を明確に区別させるため、<example>(見本)のようなXMLタグで囲むことを推奨します。これはAIの指示理解度を高めるための非常に強力なテクニックです。
以下は、ステップ1と2を組み合わせた、AIの精度を最大化するためのプロンプト例です。
例1:思考力(構造化)を見極めたい場合
例2:素直さ(フィードバック受容)を見極めたい場合
AIの出力が期待通りでない場合、プロンプトを少し工夫することで解決できます。
Tips: プロンプトに「合格時の案と不合格時の案、両方考えさせて」と指示する。
Tips: プロンプトで「500文字で要約して」や「リスト形式で箇条書きして」と文字数や形式を指定する。
Tips: プロンプトに「評価はせず、関連する発言の事実だけを列挙して」と明確に指示する。
Tips: プロンプトに「情報がない場合は『関連する記述は見つかりませんでした』と記載して」と指示する。
プロンプトがうまく動かなかったり、意図した出力にならない場合はAIに改善案を出してもらうことがおすすめです。
以下のテンプレートをコピーし、` [ ⭐️ ] ` の中身を埋めて、ご利用のAIに投げてみてください。AIがプロンプトエンジニアとして、あなたのプロンプトを添削します。
(※2025年10月時点の仕様に沿って作成しています)