おすすめ食材をテーブルに持って行き、実物を見せながらレコメンドしよう
おすすめの食材をお客様のテーブルへ持って行き、実物をお見せしながらおススメの提案をする事は、視覚的な訴求力だけでなく、安心できる食材を提供している事を伝える安心感や「食べたい」という注文意欲の喚起により、追加注文していただける可能性につなげる事ができます。
おススメ食材をテーブルへ持っていき、ご案内する事による効果やメリットは以下のとおりです。
【1】視覚的な魅力
実物の食材や料理を見せることで、視覚的に食材の魅力を伝えることができます。
お客様は料理の新鮮さや質の高さを直接確認できることで、食欲をそそられ、食材や料理への関心が高まります。
【2】信頼感を高める
実物の食材や料理を見せ、魅力をプレゼンすることで、食材の品質や料理、お店のこだわりを強調できます。
これにより、お客様は店に対する信頼感を持ちやすくなります。
【3】お客様のお好みに合わせたご提案による満足度の向上
直接対話しながら実物を見せコミュニケーションをとることで、お客様の好みや嗜好のヒアリングができます。
お客様の好みに合わせたおすすめをする事により、満足度が高まります。
お客様の好みや嗜好、お話した情報を顧客メモなどに記録し、スタッフ間で確認できるようにすると、次回ご来店の際、パーソナライズされたおススメができるようになるため、満足度が高まり、お店のファンになっていただける事で、次回予約につながる効果が期待できます。
【4】「食べたい!」という思いによる、注文意欲の喚起
見た目の美しさや新鮮さ、美味しさや、その料理のストーリーを強調することで、実際に注文する意欲を高めることができます。
視覚的な情報は注文意思に大きな影響を与えるため、セールス手法として効果が期待できます。
【5】料理やサービスの価値を伝える『ブランディング』
お客様に食材の特性や調理法、産地などの情報を直接伝えることにより、お客様はより深くおススメしたメニューに興味を持つことができ、食事体験が豊かになります。
また、説明したスタッフの笑顔や話し方など、スタッフの特性を生かした接客をする事で、『お店のお気に入りのスタッフさん』という印象が生まれれば、『私の推しのスタッフさんに会いたい』『あの料理人さんの料理が食べたい』という想いが生まれ、スタッフのセルフブランディングにつながり、従業員の接客教育や成長にもつながる事で、お店やスタッフの価値を伝え、高める事ができるでしょう。
【6】他店との差別化
多くの飲食店がある中で、実物を使い具体的なプレゼンをする事はそのお店のイメージを伝える大切な手法であり、他店との差別化を図ることができます。
特にこだわりの深い専門店や、高級業態では、他店とは違うアプローチをする事が、ブランドイメージの向上にも役立つでしょう。
【1】紹介するためのトークスクリプトを作成
説明をするためには、スタッフ全員が同じクオリティで説明できるようにする必要があります。
そのため、食材の産地、希少感、料理やドリンクの魅力を伝えるためのトークスクリプトを準備します。
【2】提案をするためのスタッフトレーニング
トークスクリプトが準備できたら、内容をしっかりと読み込み把握し、全員が同じクオリティで実施できるようにするためのトレーニングを行います。
実際にお客様役を立て、ロールプレイングを重ね、自分の言葉で話せるようにトレーニングしましょう。
ロールプレイングのお客様役は、実際に世代や性別、どのようなシーンで利用するかの仮定を立てた上で数パターン行い、顧客目線で内容に対する質問をします。
具体的なロールプレイングをする事でトークスクリプトの改善や、お客様から質問があった場合の回答例を準備する事ができ、実施した時に慌てず対応できる心構えや準備をする事が大切です。
【3】タイミングの見極め
お声かけのタイミングは、お客様のお皿が空いた時や、メニューを見ている時にお声かけするのが効果的です。
お客様がリラックスしているタイミングを見計らってお声かけをしましょう。
おひとりでお食事をされている場合は、量に迷う事もあるかもしれません。実際におひとりで食べきれる量や、ハーフサイズのご提案をするのもよいでしょう。
【4】プレゼンの実施
トークスクリプトを元に、挨拶と紹介を行います。食事の後半だとお腹がいっぱいになってしまうケースもありますので、ご着席されてから30分~40分ほど経過した、次の注文を検討するタイミングでお声かけをしてみましょう。
《例》
『こんにちは。お食事中に失礼します。今日特別にご用意している食材をお持ちしました。よろしければご説明させていただいてもよろしいでしょうか?(以降、トークスクリプトの内容をご説明する)』
【5】顧客情報の記録
お客様とのコミュニケーションにより、料理やお酒のお好み、お仕事の内容や趣味など、お話を伺う場合もあります。
お聞きした情報は顧客データとして、必ず記録を残しておくようにしましょう。
顧客データは非常に重要であり、次回来店された時、顧客情報から、お客様の嗜好を確認できるようになります。
こうしたデータを蓄積していく事で、来店時にお客様に合わせたレコメンドができ「前回〇〇がお好きと伺いましたので、特別な食材をご用意しました。よろしければいかがでしょうか」など、パーソナライズされた提案ができるようになり、結果として、お客様との信頼関係に役立ちます。
【6】フィードバックの収集と実施したプレゼンの振り返りによる、定期的なメニューの更新
ご注文をいただいたお客様には、お帰りの際に感想を尋ね、情報を記録しておきましょう。
ご提案したメニューの注文数、感想、プレゼンの話し方の分析をする事で、来店されるお客様全体の傾向を仮定する事ができ、傾向に合わせた食材の仕入れやメニューの開発、更新をする事で、サービスの向上や、スタッフの知識向上にもつながっていくでしょう。