プレスリリースとは?メディアに取り上げられるプレスリリースの考え方

はじめに:プレスリリースとは?

プレスリリースと広告宣伝の違い

「プレスリリース」は、広告宣伝とは異なります。

その違いを初めに理解していただくと、「なぜ、何ヶ月も前から準備が必要なのか?」や「宣伝したいことがリリースに書けないのか」などをご理解いただけると思います。

以下は、プレスリリースと広告宣伝の比較を表にまとめたものです。

項目

プレスリリース

広告宣伝

定義

メディアに向けてニュースとして情報を提供する手法

費用を支払い、ターゲットに直接メッセージを届ける手法

主な活用例

新メニュー発表、リニューアルオープン、特別イベントなど

商品・サービスの販売促進、ブランド認知拡大、キャンペーンの周知など

メリット

- メディア掲載で信頼性向上- 広告費不要(配信サービス費用のみ)- 自然な情報伝達

- メッセージの自由なコントロール- 即時的な効果が期待できる

デメリット

- メディア掲載保証なし- 効果が出るまでに時間がかかる場合あり

- 高額なコストが発生- 「広告」として信頼性が低く感じられる可能性

コスト

配信サービス費用程度

媒体や規模に応じて高額になることが多い

効果の形態

信頼性の高い間接的なアプローチ

ダイレクトなアプローチ(即効性あり)

適応対象

メディアに注目してもらえるニュース性のある情報

広く一般にリーチさせたい商品やサービス

プレスリリースは掲載が保証されないものの、メディアを通じて信頼性の高い情報として多くの人に届く可能性があります。特に飲食店では、メディアでの露出により店舗の話題性と信頼度が向上します。

地元メディアへの掲載は「注目店」としての認知度を高め、来店のきっかけを創出します。 掲載されない場合でもプレスリリース自体はネット上に残せると、記事として認知度を広げる一助となります。

例えば、視聴率1%のTV番組(約100万人視聴)での紹介は、同規模の広告配信より効果的です。ただし、配信したプレスリリースが必ずしも全てのメディアに注目されるわけではありません。

見られないことの方が圧倒的に多いです。

メディアごとに、紹介する情報の内容や方針が異なるので、一元化できないのですが、一般的には「読者・視聴者にとって価値があるかどうか」が掲載のポイントになります。

お店が「この商品が有名になってほしい」と思っても、メディアが紹介したい内容に合わなければ、紹介されないのです。

プレスリリース

メディアの記事

発信元

企業や店舗

メディア・媒体社

(記事を書くのはそのメディアのライターや編集者)

目的

メディアに対して記事として取り上げてもらうための

情報提供・公式情報

読者・エンドユーザーに対して情報を提供し、関心をひくこと

内容

• 発信元の視点で書かれている

• 事実に基づく情報が中心

• 新しい商品やサービス、イベントなどの具体的な情報

• プレスリリースを元に書かれている

• メディアの視点が加えられている

• 読者の興味関心をひくための表現が含まれる

以下は、メディアの種類ごとに理想的なプレスリリースの配信タイミングを整理したものです。 掲載を狙うメディアによっては、かなり早いタイミングでプレスリリースの配信が必要となります。

また、配信する内容(後述)についても、精査が必要なので、事前の準備の「タイミング」と「内容」がプレスリリース配信を効果的にするために大切なのです。

メディアの種類

理想的な配信タイミング

理由・ポイント

新聞

イベント開始の2週間前~10日前

新聞は即日~翌日の掲載が多いが、取材や編集の時間が必要。早すぎると情報が埋もれる可能性があるため、適度なタイミングを狙う。

雑誌

発行日の1~3か月前

雑誌は制作リードタイムが長いため、早めに配信する必要がある。特に月刊誌は1~2か月前、季刊誌は3か月前が目安。

ウェブメディア

イベント開始の1週間~3日前

ウェブは即時性が高く、直前でも取り上げられることが多い。速報性を活かし、最新情報として配信するのが効果的。

テレビ

イベント開始の1か月~2週間前

テレビ番組は企画・取材の準備期間が必要。特に情報番組や特集コーナーでは、事前に十分なリードタイムを確保する必要がある。

ラジオ

イベント開始の2週間~1週間前

ラジオは比較的短期間で内容を反映できるが、番組編成上、早めの連絡が重要。地域密着型の番組には特に有効。

地域情報紙・フリーペーパー

発行日の1か月前

フリーペーパーも印刷媒体であるため、編集・印刷に時間がかかる。発行スケジュールを確認し、締切に合わせて余裕を持って送付する。

SNSインフルエンサー

イベント開始の1~2週間前

企画内容を相談する時間を確保しつつ、情報の鮮度を保つ。直前のリマインド投稿も依頼すると効果的。

  • 締切確認:特に印刷媒体は締切日が明確なので、事前に調査しておくこと。

  • リマインドの活用:イベント前日にリマインドとして情報を再送信することで、参加率を高める効果が期待できます。

  • ターゲットの明確化:メディアの特性に合わせた内容とタイミングを選ぶことで、効果を最大化できます。

メディアごとに、紹介する情報の内容や方針が異なるので、一元化できないのですが、一般的には「読者・視聴者にとって価値があるかどうか」が掲載のポイントになります。

お店が「この商品が有名になってほしい」と思っても、メディアが紹介したい内容に合わなければ、紹介されないのです。

要素

説明

具体例

新規性

最先端、これまでになかったもの、No.1などを強調。エビデンスが必要。

例:世界初の技術を導入、国内No.1のシェアを誇る製品など。

意外性

読者に驚きを与える要素。「デカい」「珍しい」など。

例:通常の3倍のサイズのピザ、珍しい食材を使用した料理。

希少性

独自性や独特さを強調することでニュース性を高める。

例:限定1日だけのイベント、他にはない特別なサービス。

人間・ドラマ

特異な人物や変わった経歴などを紹介し、人間味を伝える。

例:90歳で初めて起業した人物、ユニークな経歴のスタッフ紹介。

社会・世相

旬の話題や流行を取り上げ、社会的な注目を集める。

例:震災復興を応援するキャンペーン、トレンドに乗った新商品。

コラボ

異なる2つの要素を組み合わせたユニークな取り組み。

例:カフェと図書館のコラボ、メーカーと地域企業の共同企画。

記念日

記念日を活用した定例イベントでのニュース作り。

例:毎年恒例の創業記念イベント、特定の記念日にちなんだ商品。

調査結果

調査やデータの結果を用いて、読者に興味を持たせる。

例:100円ビールキャンペーンの結果報告、新商品の満足度調査。

参加型

一般人の参加を促すキャンペーンやイベント。

例:ネーミング募集、SNSを使ったフォトコンテスト。

そのため、メディアにとっての価値を伝えることが、プレスリリース作成の際のポイントになります。

プレスリリースは売り込み色を抑え、メディアにとっての価値を重視しましょう。 グルメ系メディアには商品の魅力、経済系メディアには市場性など、メディアの特性に合わせた情報を提供します。

見栄えの良い画像と適切な配信タイミングも重要で、特にTVや雑誌は2ヶ月前からの準備が必要です。

項目

詳細

売り込みは嫌われる

宣伝色が強いプレスリリースは敬遠されやすい。メディアは自社の信頼性を守るため、広告は広告と明示して扱う。

メディアにとっての価値

メディアの特性に合わせた情報提供が重要。例:グルメ系には商品の魅力、経済系には食材や流通などの切り口で情報を整理する。

画像にも気を配る

店頭で撮影した適当な画像ではなく、メディア掲載時に見栄えの良いプロ品質の画像を用意することで、取り上げられる可能性が高まる。

配信のタイミング

メディアのスケジュールに合わせて配信を調整。TVや雑誌は2か月前から内容を決める場合があるため、余裕を持って準備する。

効率的な情報発信を実現するプレスリリース配信サービスの活用法

プレスリリース配信サービスを利用する最大のメリットは、短時間で幅広いメディアに情報を届けられる点です。 favyでは「PRTIMES」と「value-press」を活用しており、多くのメディア関係者や読者にプレスリリースを短時間で届けています。 これらのプレスリリース配信サービス内のページは、検索エンジンに情報が表示されやすくなり、イベントなどの情報を探す人へのアプローチも可能となります。

プレスリリース配信サービスは便利ですが、メディア側ではすべてのリリースを確認できません。そのため、メディア担当者への直接アプローチと、各メディアに合わせた内容調整が重要です。

地域メディアには地元の魅力を、専門誌には業界トレンドを強調するなど、メディアの特性に応じた内容にすることで注目されやすくなります。favyでは様々なメディアとの関係を活かし、配信サービスと直接アプローチを組み合わせています。

各メディアの「価値」に合わせた配信を行うことで、掲載につなげることを目指しています。

プレスリリースを配信するプロセスを効率化し、効果を最大化するためには、事前の準備が重要です。

時期(目安)

作業内容

詳細と注意点

配信の3~2か月前

企画立案・ターゲット設定

- イベントや商品のテーマ、メディアのターゲットを明確にする。- どのメディアに届けるかをリサーチする。

配信の2か月前

メディアのスケジュール確認

- TVや雑誌などの締切や掲載スケジュールを事前に調査。- 配信サービスの利用時もスケジュールに合った内容を準備する。

配信の1か月半前

内容の構成・文章作成

- メディアの特性に合わせた切り口で構成を考える。- 宣伝色を抑え、「読者に価値のある情報」にフォーカスする。

配信の1か月前

画像や資料の準備

- プロ品質の画像や、詳細データなど補足資料を用意する。- 撮影時は、見栄えやメディア掲載時の視点を意識する。

配信の2~3週間前

メディア別のアプローチ内容の調整

- 配信先のメディアに合わせて情報をチューニングする。- 過去の記事や傾向をリサーチし、記者に響く内容を作成する。

配信の1~2週間前

リリース内容の確認・配信準備

- 誤字脱字や情報の不備がないかを最終確認。- 配信サービスを利用する場合は、フォーマットや条件を再確認。

配信当日

配信・直接アプローチ

- 配信サービスを活用して一斉送信。- メディア担当者に直接連絡し、内容を個別に説明することで取り上げられる可能性を高める。

配信後1週間以内

フォローアップ

- メディアへの反応や掲載状況を確認。- 必要に応じて追加情報を提供し、関係性を強化する。

注目されやすいリリース作成のコツ

  • 魅力的なタイトルをつける

    • 例:「新メニュー登場!期間限定で特別価格」

  • 具体的な内容を記載

    • 例:「先着50名様にドリンクサービス」など、お得感を強調。

  • ビジュアルに力を入れる

    • 写真の背景を統一し、料理の美味しさが際立つ構図に。

  • 連絡先や店舗情報を忘れない

    • お客様やメディアがすぐにお問い合わせできるように、店舗情報を明記。