検食保存とは、食中毒等が発生した場合に備え原因究明のためのサンプルを保存しておくことを指します。食品衛生法施行条例や大量調理施設衛生管理マニュアルで定められており、同一メニューを大量に(一回300食以上または1日750食以上)提供する施設に適用されます。
保存にあたってはノロウイルス食中毒などを考慮し、原材料及び調理済み食品を食品ごとに 50g 程度ずつ清潔な容器(ビニール袋等)に入れ、密封し、日時などを記入したうえで、冷凍で一定期間保管します。
検食保存記録表では、記録をするタイミングが、保存時と廃棄時の2回あるため、一つのレポートを一時保存しながら記録するややイレギュラーな運用になります。
少し応用的な内容になりますが、ぜひこちらもカミナシでの運用に挑戦してみてください!
(参考) 厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正について(平成29年6月16日)
検食保存記録は以下の要素で構成されています。
(保管時に記録する項目)
検食の保管日
対象の宴席名(朝食バイキング、○○株式会社宴会など)
保管者名
廃棄予定日
(廃棄時に記録する項目)
廃棄のチェック
廃棄者名
このように保管時と廃棄時に分けて質問を作成します。
記録漏れ防止やトレーサビリティ向上のために、精度を高めるカミナシの使い方があります。お手元の帳票・ひな形を確認しながら、早速取り入れていきましょう!
まずは1日分のセクションを作りましょう。毎日検食があるとは限らない現場では、初めに検食の有無を確認する質問を作成し、「あり」の場合だけ保管内容と廃棄内容についての質問が表示されるようにしましょう。
この1日分のセクションを31日分コピーして作成すると、以下のようなアプリ画面になります。1日完結のレポートではなく、あえて1ヶ月分のセクションを用意しているのは、まとめて廃棄をした際に入力しやすくするため、また、廃棄漏れに気づきやすくするためです。
■記録アプリ(Web)
■記録アプリ(Web)
例えば検食を14日間以上保管するルールで2/1に検食を保管した場合、実際の記入の流れとしては以下の通りです。
2/1の入力
1日のセクションをタップし、宴席名、保管者名、廃棄予定日を記録し一時保存して終了
2/15以降の入力
検食を廃棄した段階で一時保存したレポートをレポート一覧から開き、1日のセクションをタップし廃棄をチェックする。
(例)14日間以上保管するルールで今日が2/17の場合
■記録アプリ(Web)
検食記録は1日で完結する記録ではないため、期間中に一時保存を繰り返しながら記録を完成させていきます。そのため、スケジュールは期間設定がおすすめです。検食を記録する日数や保管する期間にもよりますが、1ヶ月ごともしくはカスタムで任意の日数を指定しましょう。
期間スケジュール内に廃棄が完了しなかった場合は、廃棄したタイミングでレポート一覧から一時保存中のレポートを探し、再度編集して記録を完成させましょう。
廃棄予定日の入力欄にルール設定をしましょう。例えば、14日間の保管義務がある場合は、ルール設定を14日以上とすることで、誤って廃棄予定日を短く設定した場合でも入力時のアラートで気づくことができます。
廃棄の入力時にも、必ず廃棄予定日を確認した上で、廃棄のチェックを入れるようにしましょう。
日時のルール設定については以下の図もご参考にしてください。
以上、検食保存記録表をカミナシで記録する場合の工夫についてお届けしました。
ぜひ自社のルールに併せて、取り入れてみてくださいね!
※本記事はあくまで各社でご利用いただいている事例を抽象化し、参考事例としてご紹介するものです。チェック項目や基準数値などはダミー値であり、実際のひな形作成にあたっては自社のルールに合わせて作成いただけますようお願いいたします。