カミナシレポート

食品工場の衛生管理では、機械工場などで使われている5S活動に「洗浄」と「殺菌」を加えた「食品7S活動」を行っていることが多いと思います。元近畿大学教授の米虫節夫氏が提唱したもので、微生物レベルでの清潔を得ることを目的とし、以下の要素で構成されています。 

  1. 整理 不要なものは捨てて、必要なものだけを残す

  2. 整頓 必要なものはルールを決めて分類し、保管する

  3. 清掃 汚れやゴミをなくすため、定めた時間、定めた手順の通りに作業を実施する

  4. 洗浄 湿潤環境での清掃を通じて、微生物による汚染を低下させる

  5. 殺菌 静菌、除菌、消毒、滅菌などの作業により微生物制御を行う

  6. 躾  ルールや規律を徹底して遵守する

  7. 清潔 上記1〜6を通じて、微生物レベルでの清浄な状態が保たれている

参考)7Sについて

本稿では、清掃・洗浄・殺菌に焦点を当ててご紹介します。

 

製造機器、作業台、シンク、床、トイレなどの汚染箇所それぞれに対して

  • 作業手順書の通りに清掃したか

  • 汚れは除去されているか

  • 残渣はないか

  • アルコール噴霧はしたか

  • 殺菌剤の散布はしたか

などのチェックリストで点検されています。

 

記録漏れ防止やトレーサビリティ向上のために、精度を高めるカミナシの使い方があります。お手元の帳票・ひな形を確認しながら、早速取り入れていきましょう!

 

衛生標準作業手順書(SSOP)と同様、写真やイラストで分かりやすくするのがポイントです。 

■インフォメーション

質問ではなく、伝えたいことを「テキスト」と「画像」で表示するのが「インフォメーション」です。初めてこの清掃をする人でも、間違いなく作業ができるようにしましょう。

■記録アプリ(Web)

 

■選択肢

また「選択肢」機能においても、画像をアップロードして記録アプリ側に表示することができます。

■記録アプリ(Web)

参考)調理場における洗浄・消毒マニュアルPart2

 

回答結果が「◯✕」や「はい・いいえ」だけでは本当に正しく作業がされたのかわかりません。

写真で記録することで、目指すべき状態(マニュアル)と作業結果のギャップが誰の目にも明らかになり、記録することが習慣化すれば、普段の作業レベルの向上を促すことができます。

■記録アプリ(Web)

 

以上、清掃/サニテーション記録をカミナシで記録する場合の工夫についてお届けしました。

ぜひ自社のルールに併せて、取り入れてみてくださいね!

 

※本記事はあくまで各社でご利用いただいている事例を抽象化し、参考事例としてご紹介するものです。チェック項目や基準数値などはダミー値であり、実際のひな形作成にあたっては自社のルールに合わせて作成いただけますようお願いいたします。